自転車保険にはさまざまなプランがあります。この記事では、いざというときに「補償が足りない!」という事態にならないよう、自転車保険の選び方や入り方などを解説します。
運転免許が必要な自動車に比べ、免許が不要で、気軽に利用できる自転車ですが、自転車に乗って交通事故を起こしてしまった場合、自身はもちろん、相手にも大ケガを負わせてしまうリスクがゼロではありません。そして自動車などと同じく、刑事上の責任に加え、被害者に対する損害賠償責任が生じる可能性があります。
2015年に道路交通法の一部改正により、自転車利用のルールが厳しくなりました。自転車の重大事故により高額な賠償金額を請求されるケースが増えていることを背景に、自転車保険への加入を義務化する自治体が増えています。
警視庁の「都内自転車の交通事故発生状況」によると、自転車事故は年々増加傾向にあります。2018年は12,865件でしたが、2023年は15,926件に増加しました。
そして、交通事故全体に占める自転車関与事故の割合を示す「自転車関与率」においての2023年は46.3%となっており、これらの事故の全死者数136人のうち、23.5%を占める32人が自転車死者となっています。
近年、とくに自転車事故が増えている背景として、コロナ禍より公共交通機関を避け、自転車を利用する機会が増えたことも一因と考えられています。
免許が不要で手軽な自転車ではありますが、自転車事故により死者や負傷者が発生する危険性は決して少なくないことが、数字から分かります。※1
※1 出典:警視庁「都内自転車の交通事故発生状況」
自転車は「軽車両」で、車の仲間です。交通事故を起こしてしまった場合、ご自身がケガを負うだけでなく 、交通事故の加害者としての責任を取る必要があり、被害者に莫大な賠償金を支払わなければいけない事態にもなりかねません。
自転車事故を起こさないためには、自転車運転時に、交通ルールとマナーを守ることは大前提といえます。警視庁では、自転車事故を未然に防ぐためのポイントとして「自転車安全利用五則」を啓発しています。※2
それでは、ここでクイズを出題します。
「自転車安全利用五則」の(A)~(D)空白を埋めてみてください。回答はこの記事の一番下にあります。
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※2 出典:警視庁「自転車安全利用五則」
自転車事故のほとんどがハンドル操作不適や安全不確認などの安全運転義務に違反した自転車側の走行方法によるものです。
特に、歩行者との衝突事故に注意しましょう。歩行者との衝突事故を起こし、相手に重大なケガを負わせてしまったり、死なせてしまったりした場合に、高額な賠償金の判決が下った事例もあります。その額は、多いときでは9千万円を超えてしまうこともあります(日本損害保険協会調べ) 。くれぐれも注意しましょう。
安全に自転車に乗るためには、何よりも正しい運転ルールとマナーを守る「安全運転の意識」が大切です。
しかし、それでも人の行動には不測の事態や不注意などがつきもので、自転車事故のリスクを0にすることは不可能です。まさかの事態に備えるためにも、自転車保険の加入は必須といえます。
2024年4月1日現在、34都府県において、条例により自転車損害賠償責任保険等への加入を義務化、10道県において努力義務化する条例が制定されています。
現在、自転車保険はさまざまな会社からいろいろなプランが提供されているので、自分にあった保険を選ぶことが大切になります。
「保険は安い方がいい」と、保険料ばかりを気にしてしまうものですが、補償内容や補償対象の範囲が狭くなる可能性もあるため、よく確認した上で加入しましょう。
自転車保険で確認するべきポイントは、2つあります。
自転車による交通事故で「人や物に損害を与えてしまうリスク」と、「自分がケガをするリスク」を補償してくれる保険です。
交通事故などで、人や物に損害を与えた場合の補償を「個人賠償責任補償」といいます。また、交通事故による自身へのケガの補償を「交通傷害補償」といいます。
自転車保険の加入を検討するとき、確認するべきポイントを、項目別に説明します。
個人賠償責任補償
自転車による交通事故で、ケガをさせてしまったり、物損事故を起こした場合、自転車保険の個人賠償責任保険で賠償金が支払われます。
自転車保険は全国の自治体で義務化が進んでいますが、加入義務はこの「個人賠償責任補償」についての部分です。
近年、自転車事故によって、数千万円にものぼる損害賠償が発生するケースも決して珍しくはありません。死亡事故やそれに近い重大事故の場合、1億円近い賠償金の支払いが命じられた判決事例もあります。
こういった賠償額の事例から見て、補償は1億円程度が1つの目安となるでしょう。
交通傷害補償
自転車事故によって自身がケガをした場合に補償されるのが、交通傷害補償です。
多くの自治体で自転車保険が加入義務になっていますが、それは個人賠償責任補償の部分であり交通傷害補償は加入義務がありません。
しかし、自転車事故のケガによる死亡・後遺障害はもちろん、入院、通院時の補償はいざ自分の身にそういった災難が起こったときの安心材料となります。交通傷害補償は契約するプランによって内容が違うので、じっくりと比較検討しましょう。
特に、以下の3つの要素はチェックするべき重要項目です。
(1)自身のケガや入院、通院、手術の補償
(2)自身が亡くなってしまった場合の補償
(3)補償対象者(本人のみ/配偶者/子ども)
以上の3要素は、ご自身のライフスタイルや家族構成に合わせて検討しましょう。
例えば、一人暮らしなのに補償対象者に配偶者や家族が入っていても、意味がありません。
逆に、ご家族も自転車を乗っているのに、加入者本人しか適用されない保険に入っていても、ご家族を自転車事故のトラブルから守ることができません。
では、さっそく自転車保険の入り方や、どこで入るかを解説します。
自転車保険の入り方には、いくつかの方法があります。
自転車保険の入り方(1)インターネット
保険会社や保険代理店のサイトから、パソコンやスマートフォンで保険を申し込むことができます。いつでもどこでも申し込むことができることが大きなメリットです。その一方で、ネットの操作に不慣れな人、対面でしっかりと説明を聞きたい人などには不向きかもしれません。
自転車保険の入り方(2)自転車店
自転車店で自転車を購入したり修理をしたりしたときのついでに、自転車店で自転車保険に入ることができます。保険の内容などを対面で質問することができ、手続きも自転車店がしてくれます。その一方で、自転車店が提携している保険会社の自転車保険にしか加入できないことがあるため、比較検討できない点に注意が必要です。
自転車保険の入り方(3)コンビニエンスストア
コンビニエンスストアの店内に設置されている機械で、自転車保険に申し込むことができます(保険料はレジで支払います)。コンビニエンスストアは店舗数が多く、日本のどこにでもあります。そのため、少し足を運べば自転車保険に入れるというメリットがあります。ただし、それぞれのコンビニエンスストアと提携している保険会社の自転車保険にしか加入できない点に注意が必要です。また、店内の機械では保険内容をじっくり吟味ができないのも難点です。コンビニエンスストアで自転車保険に入る場合は、事前にじっくりとリサーチしておきましょう。
自転車保険の入り方(4)保険代理店
保険代理店の窓口などで、自転車保険に入ることができます。保険代理店は、特定の自転車保険だけを取り扱うところと、複数の保険会社の自転車保険を取り扱っているところがあります。対面でいろいろな相談をしながら、自分にマッチした自転車保険を選べることが最大のメリットです。ただし、店舗に出向く必要があることがデメリットといえます。
自転車保険の重要性をご説明してまいりましたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、セゾンカード会員様限定の「自転車トラブル安心保険」をおすすめします。
「自転車トラブル安心保険」は、通勤・通学や買い物などで自転車を利用する方へ、安心の補償を提供する保険です。
ご自身の事故によるおケガやお相手に対する損害賠償の補償だけでなく、ご家族の自転車事故に備えたプランもあります。
このように、「自転車トラブル安心保険」は先ほど説明した自転車プランを確認するポイントを網羅していますので、いざ自転車保険に入ってから「しまった、あの条件が入っていなかった」と、後悔するリスクは少ないといえます。
ただし、業務での利用中の場合は対象外などの補償もありますので、加入する前に条件をしっかり確認しましょう。
「自転車トラブル安心保険」の特徴(1)家族構成でコースを選べる&お手頃な保険料
「本人コース」と「家族コース」の2コースがあり、ライフスタイルや家族構成から選択できます。(いずれのコースのお申し込みについても、お申し込み日時点で満65歳以下のお客さまに限ります。)
「本人コース」「家族コース」どちらとも、お相手に対する損害賠償は本人に加えてご家族※3も補償対象です(最高2億円)。
事故によるおケガは、「本人コース」の場合は本人のみ、「家族コース」の場合はご本人+配偶者+お子さま※4も補償対象です。
月額保険料は「本人コース」が400円、「家族コース」が800円と、お手頃なので、通勤や通学で自転車を使用される方にお得です。
※3 本人またはその配偶者の同居の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)、別居の未婚(婚姻歴がないことをいいます)の子が対象です。
※4 お子さまとは、本人またはその配偶者の子で、生後15日以上25歳未満の方が対象です。
「自転車トラブル安心保険」の特徴(2)相手への賠償や自身のケガや入院・通院・手術も補償
相手への賠償はもちろん、自身のケガや入院・通院・手術※5も補償してくれます。
※5 手術保険金は、入院保険日額に所定の倍率を乗じた保険金
それぞれの場合の、一例を見ていきましょう。
相手への賠償 子どもが自転車で大ケガをさせてしまった。 →損害賠償として最高2億円 ※本人コース、家族コースとも対象 ケガの補償 配偶者が自転車で走行中に車と接触してしまった。 →入院+手術保険金として4.5万円 ※入院保険金1日2,250円/10日間入院、手術保険金22,500円 ※家族コースの場合のみ対象 死亡の補償 自転車にはねられて亡くなってしまった。 →死亡保険金として200万円 ※本人コース、家族コースとも対象 |
「自転車トラブル安心保険」の特徴(4)自転車事故以外も補償対象
自転車以外の交通事故によるご自身のケガや日常生活での賠償事故も補償されます。
※自転車の損壊は対象外です。
「自転車トラブル安心保険」の特徴(5)カード会員限定の保険で、手続きが簡単
セゾンカード会員様限定※6のプランのため、お申し込みは、「Netアンサー」から簡単に行うことができます。
Netアンサーは、セゾンカード会員様をサポートするインターネットサービスです。パソコンやスマートフォンから、24時間いつでもどこでも簡単にご利用いただけます(登録料無料)。
※6 家族カード、UCカード会員様、その他一部カードではお申し込みいただけないケースがあります。
「自転車トラブル安心保険」の特徴(6)事故連絡がLINEで行える
もしもの時も、LINEで簡単に事故の連絡ができます。 事故にあったときは、冷静な判断ができず、電話番号などをすぐに確認できないものです。そんな時、LINEで連絡が取れるのは安心です。
「自転車トラブル安心保険」について詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。
手軽な通勤・通学アイテムとしてはもちろん、健康志向ブームなども相まって、自転車に乗る人は非常に多くなっています。それに伴い、 自転車事故も増えています。万が一、自転車事故にあったり、事故を起こしたりすると、入院費・治療費などや相手への賠償などが必要ですが、自転車保険に加入していれば安心です。
自分のライフスタイルや家族構成などにマッチした自転車保険を選び、快適で安心安全な自転車ライフを送りましょう。
A2024-00360(2025.1)
クイズの回答: (A)車道(B)左側(C)歩行者(D)ヘルメット |